イノベーターズモード presented by キャリナビ北海道

File No18

株式会社 きのとや
代表取締役 長沼 昭夫氏

ケーキ専門店としては1店鋪あたりの売上高が全国トップクラスを誇る、札幌でおなじみの老舗洋菓子店「きのとや」。

洋菓子に全く縁がなかったという長沼氏が、1983年札幌白石区に創業。
バースデーケーキ、デコレーションケーキの宅配サービスが功を奏し、創業10年目には1店舗の売上が10億円を超える日本有数の洋菓子店にまで成長。

北海道の豊かな食資源を活かし、パティシエが作るできたてのケーキや、旬の素材にこだわった安くておいしい洋菓子を販売。

お菓子を通してお客様に「幸せシーン」を提供する長沼氏が目指すのは「スイーツ王国さっぽろ」。

新たなスイーツ文化を探求し、北海道が誇る食文化の一つとして全国・世界に「さっぽろスイーツ」を発信していく。

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【農業の夢を断念 〜 偶然の巡り合わせで菓子業界に新しい夢を見出す】

--------『きのとや』を創業される前はどのようなお仕事をされていたのですか? >>長沼氏


大学を出て最初は農業をしていました。
養鶏、養豚、酪農、畑作などの総合農業をしていましたね。

学生時代に大学の先輩が新冠で養鶏業をやっていたので、遊びに行きがてらそこを手伝っていたんですよ。
卒業後、そのままそこに就職してしまいました(笑)。
「新冠ユートピア牧場」といってユートピア(理想郷)を作ることを目標に真面目に頑張っていました。


--------どのようなユートピアを目指していたのですか? >>長沼氏


当時、今から35年位前、日本に食糧危機が来ると盛んに言われていました。
日本は食料自給率が低いので、国際関係が悪化すればすぐに輸入を止められる。
だから自給率を高めるのが大事だ、と盛んに言われていたんです。
そんな中で、日本の中で唯一広大な土地がある北海道が食料生産を担うしかないだろうと思っていました。

昭和30年〜40年代は高度成長の時期でどんどん都会に仕事場ができました。
農村の若者は農家を継ぐことを嫌がり、都会に出て行ってしまう人が多かったんですよね。
みんな田舎から都会に出て行き、農業を担う人がいなくなっていきました。
私は実家が農業というわけでもなかったですが、「日本の新しい農業を作り上げる!」という高邁な理想に燃えていたわけですよ。

父は農家ではありませんが、農業の研究者でした。
もともと北海道で牧場をやるのが夢で、長野から北海道に渡ってきた人でした。
父親が実現できなかった夢を実現するという想いもありましたね。

当時は、朝は日の出と共に起きて日が暮れるまで働きました。
養鶏が中心で、卵を出荷して主な収入を得ていました。

そこにはユートピア・ロッジという宿泊施設も設けました。
お金をとって営業をしていたのですが、いろんな人が来て夢を語る、人生を語るという場所でもありました。

「新冠ユートピア牧場」での日々は、大変充実した面白い4年間でした。

しかし私が27歳の時、オイルショックがあり、経営的な問題が発生して運営を継続していくことが不可能になりました。
「日本の新しい農業を作るんだ!」という夢は、志半ばにして諦めざるを得なくなりました。


--------その後はどのような道を歩まれたのですか? >>長沼氏


札幌に戻って来て、知り合いのところで働かせてもらいました。
居酒屋の店長などたくさんの仕事をしていました。
中央市場に行って魚を仕入れてきたりね(笑)。
新聞広告を見て北海道に進出してきた大手スーパーに就職したこともありました。
スーパーには29歳からの5年間勤めました。
その後は、サラリーマンを続けるか、自分で事業をするか迷いましたが、結局は独立する方向を決意して退職しました。
義理の父親が金融業をやっていたので、その会社で1年間経営の勉強をした後に、『きのとや』を創業しました。


--------自分で事業を起そうと思うようになったきっかけはあったのですか? >>長沼氏


きっかけというよりは、漠然と自分で商売をやりたいとはずっと考えていました。
これをやりたいという決まったものはなかったのですが。
と言うのも、サラリーマンに限界を感じたんですよね。
例えば、私が勤めていた会社は関西が本社の企業でした。私はそこに29歳の中途採用で入り、しかも北海道の地域採用ということでどうしてもハンデがありました。
私より年齢の若い人がどんどん上になっていくんですよね。
そういう現実の中で、これ以上将来は見えないな、と。


--------ではお菓子屋さんを選んだ理由は? >>長沼氏


会社を辞める時は、何をやるか全く決めていませんでした。
とりあえず会社を辞めてから何をやるか探そう!という感じでしたよ(笑)。

そんな時に、たまたまの縁なのですが、義理の父親が今の白石支店の場所に建物を建てて、そこの1階をケーキ屋に貸したい、と入居してくれるケーキ屋を探していたんですね。

しかしなかなか見つからなくて困っていましたので、「誰も入らないなら私がやりましょうか!?」と言ったのがきっかけです。

どうしてもお菓子を始めたくて始めたわけではないです(笑)。
本当に偶然ですよ。


---------全くお菓子製造の経験のない中、どのように経営を進めていったのですか? >>長沼氏


普通お菓子屋というのは職人が修行して、お菓子を作れるようになり、独立・開業するというのがパターンですよね。ケーキの世界でもほとんどがそうです。
でも、私は全くの素人で当然ケーキを作れませんでした。
ですから最初は仕入れ販売のお店でした。

しかし、やはり仕入れたケーキでは自分が美味しいと思えるケーキ、納得できるケーキが販売できないと感じていました。
そうなると自社で作るしかないと思い、創業して半年後には職人さんを探して自社のケーキを作り始めました。

最初は売れない毎日が続きましたね。
売上が一日に一万円や二万円というところから始まりました。


【苦肉の策が功を奏し、創業10年で1店舗売上10億円超え!】

--------軌道に乗り始めたのは? >>長沼氏


2年目からです。一気に売れ出しました。
そのきっかけは、デコレーションケーキやバースデーケーキに力を入れたことが大きかったですね。
そして何より宅配を始めた、ということです。
デコレーションケーキやバースデーケーキを売るために、止むを得ず宅配を始めたんです。お店に来てくれる人がいませんでしたから(笑)。
予約を取って届けることにしたのが、良かったのではないかと思います。


--------集客にままならない中、予約はどのように取っていったのですか? >>長沼氏


ケーキ屋なのに営業を雇いました(笑)。
営業の人を使い、どんどん営業してもらいましたよ。
営業マンを使うケーキ屋なんて前代未聞ですよね。
ケーキ予約の訪問営業です。それから地道に社員の知り合いや友達。そして紹介です。
保険のセールスと似たようなものですが、保険よりケーキのほうが売りやすいですよ(笑)。
そこから急速に予約が入るようになっていきました。


--------急成長していく中で、製造の苦労は大変だったと思います。 >>長沼氏


もちろんそうですね。もの凄い勢いで売上が伸びていきましたから。
創業して4年目に1店舗で年間2億5千万円、その2年後には5億円売るようになったんです。その時点で既に、ケーキの専門店では日本一と言われるくらいになったんです。
最終的には11億5千万円まで売上は伸びました。
1店舗での売上としては、ダントツの日本一ですよ。

パティシエは本当に大変だったと思いますよ。
『きのとや』は手作りにこだわってやってきましたから。

ですから、人はどんどん採用していかなければなりませんでした。


--------そうなると、様々な問題も発生したと思います。 >>長沼氏


創業期はクリスマスケーキを300個作るので手一杯だったんですよね。
それが、2年目に気付いたら予約が2000個入っていたんです。気が付いた時には「既に遅し」ですよ。

その時点で予約は止めましたが、結局作りきれなくて商品が渡せないという大変なことをしてしまったんです。

パティシエが必死になって夜も寝ないで作っても間に合わないんです。
予約していたお客さんからは「配達の時間になっても来ない」と苦情の電話は来ますし、
直接お店に乗り込んでくるお客さんもいるわけです。
でもお店に来てもケーキはないんですよ。作っているそばからみんな持っていってしまいますから。
大変なことになりましたよ。「今更ないと言われても困る!」「子どもが待っているのにどうしてくれるんだ!」と怒られて。当然ですよね。

次の日から1軒1軒謝りに行きました。全責任は社長である私にありますからね。

急成長にひずみが出たのでしょう。誠意を持って対応するしかありませんでした。
お蔭様で多くのお客様に支えられて今があります。


--------ケーキ以外のラインナップもどんどん豊富になっていますね。 >>長沼氏


クッキーなどは最初からやっていますが、生のケーキだけではやはりどうしても限界があります。
ですから、少し日持ちがするものやある程度量産が可能なもの。そういったお菓子を意識して開発するようにしました。

『札幌農学校』、『札幌スフレ』、最近は『酪農チーズプリン』がかなり売れていますけど、そういったものは通信販売で全国に届けるようにもなりました。



--------そういった新商品を開発・販売するに当たって、GOサインは社長が出されるんですか? >>長沼氏


もちろんそうです。商品企画の専門の社員もいますが、私が責任者をしています。
企画したものを形にして商品にするのはパティシエの仕事ですが、やはり企画は命ですから。私が企画の中心になっています。
きのとやの店頭に並んでいる商品は、当然全て私が企画し、そして味見してGOサインを出したものだけです。


--------どういったところから商品のアイディアは生まれるのですか? >>長沼氏


どんなことにも興味を持つことでしょうね。
まずは何事にも興味を持って、そして世の中の流れを掴むことですね。
私は流行というのはあまり追わないですが、「大きな流れを掴む」ということは大事だろうなと思います。
少し前に隆盛を誇っていたものがすぐに廃れてしまう、ということは多々あることです。
大きな流れを掴むのはとても大切だと思いますね。

ここ5年間あたりの通信機器の進化も凄いですよね。
インターネットの出現も革命的なことです。今の子供たちの間ではインターネットが当たり前になっていいて、どんどんグローバル化していますよね。
特にお菓子はインターネットの口コミサイトがとても盛んで、そこで購買意欲が大きく左右されます。
こういう流れはしっかり把握しておく必要がありますよね。


--------北海道には全国的に有名な菓子ブランドがいくつもありますが、その中で『きのとや』の強みは何でしょうか? >>長沼氏


「正統派のケーキ」ということでしょうね。パティシエが作るいわゆる正統派の本当においしいものを追求している唯一の企業じゃないでしょうか。
お土産を中心にやっている所が多く、「洋菓子の専門店」ということでいうと本当に少ないですよね。


--------そう言われてみれば北海道で有名な製菓会社は「お土産」がメインですね! >>長沼氏


そうです。
ケーキという狭い分野で考えるとケーキは地域密着型の商売です。パティシエが小ぢんまりと家族経営的にやる商売なんですよね。
そういう業界の中で企業としての『きのとや』は異質ですよ。
まして私がパティシエではないですから。
2代目、3代目の経営者で「お菓子が作れない」という人はいますけど、私みたいに創業者がお菓子を作れないというのは極めて珍しいケースですよ(笑)。異端児ですね。
しかし、そういったことをハンデや苦労と感じたことは全くありませんね!


--------札幌洋菓子協会の会長もされている長沼社長は、「スイーツ王国さっぽろ」を提唱されていますね。 >>長沼氏


札幌洋菓子協会自体がこれまでは強い存在意義があるわけではなかったんです。
私は4年前に会長を務めるようになったですが、せっかくやるからには協会としてもっと存在意義を出したかったんですよね。
「自分のところだけが良ければそれで良い」という事ではなくて、札幌の洋菓子界全体がもっと良くなる方法を見出したかったんです。
だから、札幌のスイーツのマーケットを拡大させる道はないかなと考えました。

そして、よく考えてみれば札幌という街は「スイーツ王国だな!」と思ったのです。

「スイーツ王国さっぽろ」という構想に、札幌市や商工会議所、観光協会さんも同調して頂きまして、「一緒になって札幌をスイーツの街にしよう!」「一緒に新しいムーブメントを起こそう!」と盛り上がってきたのです。

そして「スイーツ王国さっぽろ推進協議会」を発足させました。
そこで何をやるかというと、まずは話題作り。そしてそれによって一層のスイーツの普及促進を図るということです。
その一つが「さっぽろスイーツ2006」という昨年初開催されたコンペティションです。
毎年恒例にして、市内のパティシエが腕を競い合う大きな大会にしていきたいと思っています。
2006年は北海道産のイチゴを使ったイチゴタルト、2007年は北海道産の生クリーム・チーズを使った白いティラミスがグランプリを受賞しました。


--------なぜ札幌は「スイーツ王国」なのでしょうか? >>長沼氏


今現在は王国といえるほどの力はないですが、スイーツ王国になりうる資質というのを十分に持っている街だと思うんです。
その根拠の一つが北海道と言う素材の宝庫をバックグラウンドに持っているという事です。
北海道というのはスイーツの素材がたくさんあります。クリーム、バターなどの原料になる牛乳はその代表です。
その北海道にある大都市・札幌です。札幌がスイーツ王国にならずにどこがなるの?という話ですよ(笑)。

二つ目は、札幌という街自体がもっているブランドイメージです。
札幌はオシャレでロマンチックな憧れの街なんですよね。
「札幌」と言っただけでイメージが良く、観光地としても人気があります。
私は「札幌にはパリの風が吹いている。」という言い方をするのですが、ヨーロッパの気候風土にとてもよく似ているんですね。
冷涼で、空気が乾燥している。こういう所でスイーツを食べるとおいしいんですよね。
気候、風土としてもスイーツのよく似合う街なんです。

それから、千歳空港におけるお土産の売上げの70%がお菓子だということ。
これも全国ではあまりないですよね。
北海道は「菓子王国・北海道」と言われています。北海道全体でみると小豆などを使った和菓子が多いでが、私として「札幌」は洋菓子でいきたいな!と。
ですから札幌は少しオシャレに「スイーツ王国さっぽろ」にしましょうと(笑)。


【北海道の農産物を活かして、札幌を世界有数のスイーツの街に!】

--------「いつか世界中から札幌にお菓子の作り方を学びに来るくらいの街にしたい」とおっしゃられているみたいですね? >>長沼氏


はい。今、日本のパティシエはパリに憧れてパリに勉強しに行っています。
いずれは「札幌に勉強しに行こう!」というふうになったら素晴らしいですよね。
「パリにスイーツを食べに行こう!」という人はいても、「札幌にスイーツを食べに行こう!」と言う人はまだまだ少ないですよね。
それが日本各地、世界各地から「札幌のスイーツを食べに行こう!」と観光客が集まってきたら凄いことですよね!
美味しいスイーツを作って、将来は世界中からどんどん人が集まる街にしたい!という願いがあります。


--------そうなる為には何が必要だと思いますか? >>長沼氏


一つは、まずスイーツを提供しているケーキ屋、お菓子屋が元気にならないとダメですね。元気になってよりレベルの高い本当に美味しいお菓子を提供していく、ということが必要です。
その為にも、先ほどお話したコンペティションも開催しているんです。

そして、地元の市民に「札幌はスイーツの街なんだ!」と意識してもらうことも大切です。
そうならないと、全国各地から食べに来てもらうのは不可能ですよ。
札幌の人がそういう認識を持って、スイーツをたくさん買って、たくさん食べて、
お土産にも持って行く!という街づくりをしていくことが必要ですよね。

その為には、街全体の環境づくりも大事です。
私がいつも言っているのは、「もっと街の中にスイーツを食べられるカフェを作ろう!」ということです。
店でスイーツを販売していないカフェも持ち込みOKにして欲しい。
雰囲気のいいカフェで、飲み物を注文して、持って来たスイーツにはお皿とフォークくらい付けましょう、と。
大通と駅前通りを基点としてオシャレなスイーツカフェをたくさん作り、ファッショナブルでオシャレな街にしたいですね!

本当に札幌をスイーツ王国にしようと思ったら街並みづくりはとても大事です。
駅前通りをシャンゼリゼ通りのようにしたいですね。
観光客の方が街並みを見ながら、ウィンドウ・ショッピングを楽しむ。そして疲れたら美味しいお菓子を食べてお茶をする。いいですよね!

札幌=すすきのというイメージではなくて、札幌=スイーツの似合う街にしたいですね。
これは3年や5年ですぐできることではないですから、10年、20年という時間をかけて街づくりをしていかなくてならないことですけれど。


--------洋菓子製造に携わる人材育成も必要ですよね。 >>長沼氏


もちろん育成のための機関や学校も必要です。
今でも札幌で製菓の専門学校に通う学生は毎年500人〜600人と、もの凄く多いんですよ。
これは全国の主要都市としても多い方だと思います。
しかし、卒業する生徒さんの就職先が少ないんですね。そういう受け皿づくりも同時にやらなくてはなりません。


--------昨年は「スイーツ王国さっぽろ」を神戸でPRしていますね。 >>長沼氏


将来的には神戸と「スイーツ姉妹都市」提携をしたいと思っているんです。
神戸はスイーツが有名ですから。歴史もあるし、大きな製菓企業もたくさんあるし、カフェもある。洋菓子の街としての雰囲気がありますよね。
いつかは「西の神戸、北の札幌」と言われるようにしたいですね。
街のイメージとしては札幌も神戸に負けないですし、素材の面で言えば札幌には北海道という優れたバックグラウンドがありますから。


--------今後「きのとや」としての目標はありますか? >>長沼氏


あまりお店を増やすという計画はないんですよ。でも、いずれ「本店」を作りたいと思っています。
創業した白石のお店は本店ではなく、あくまで白石店なんですよ。
本店はまだ私の夢の世界にあります (笑)。
理想の店舗としての「きのとや本店」はまだ実現していないので、今はそれを実現することが夢です。
その夢がやりがいに繋がり、もっと頑張らなきゃいけないと、自分を奮い立たせますね。

お菓子を通して、お客様に幸せな時間を提供する使命がありますから。
そしてお客様だけでなく、働く社員にも幸せになってもらえるような会社作りを行いたい。
それが今後の目標です。


--------会社作りという言葉が出ましたが、きのとやには「社員提案制度」という制度があるようですね? >>長沼氏


身近な仕事を通して、改善提案を提出するというものです。
問題点が一番良くわかるのは、第一線で働く人たちですよね。
例えば、店舗であればお客様の声を直接聞けるのは接客スタッフです。
しかし単に接客をこなしていれば、お客様の声は聞こえてくるという訳ではありません。常にアンテナを立てていなければいけません。
そうしたことに敏感になって欲しいと思っているので、改善提案制度を取り入れ、お客様の声を伝えてもらっています。
また、仕事をしていく中でこんな改善をしたらこんな成果が出た!という情報をどんどん上げてもらっています。

私の人事考課の最大のポイントは「提案」です!どれだけしっかり前向きな改善提案が出されたか?それによっての仕事への取り組み姿勢を評価しています。
改善案を出せない人は成り行きでしか仕事をしていないのかなと思いますね。
本当に真剣に仕事をしていれば、いくらでも改善ポイントなんて見つかりますよ。
山ほどあると思います。現状で満足してはいけない!昨日より今日!今日より明日!一歩でも努力して進歩していくことが大事です。その為の提案制度です。


--------わかりました。最後にこれから就職などを考える学生、特に「やりたいことが見つからない」「好きなことが分からない」という若者にメッセージを頂けますか? >>長沼氏


私がいつも言うことは、今目の前にあることに全力を尽くせ!ということです。
その時自分に与えられた場面に全力で取組めば、必ずその先は見えてくると思います。
一生懸命取組む事によってそのことが好きになることもあるし、やりたいことも見えてくると思います。

世の中や社会を知らないのに「やりたいことがわからない」というのも当り前なんですよね。人生経験がないのに「こんなことをしたい!」と思うのは無理ですよ。
どこに就職したいとか、何をしたいのかを考えるよりも、「偶然出会ったものに全力を尽くせ!」と言いたいですね。

自分が今直面していることに注力し、他に目をくれない!
「隣が楽そうに見える」とは考えないことですよ。

私も4つほど職を変えました。全て前向きな転職でした。いつも自分自身をどう成長させるか、どうチャレンジする場所を広げるか、を基準としてきました。
その結果に辿り着いたのが自分で起業するということだけであって、どんなところにいても目標と言うのは必ず持てるものです。
サラリーマン時代の私の目標はいつもハッキリしていて、常に1番!ということが目標でした。


--------では、今後も狙うのは1番ですか? >>長沼氏


「きのとや」という名前は二番という意味なんです。
「きのと」は乙。甲乙の二番目の「乙」という文字には、絶えず一番を目指し努力するという意味があるんです。

一番になってしまったらあとは落ちるだけですからね。
現状に満足せずに常に目標を持って上を目指していこう!という想いです。
もっとお客様に満足を!もっと美味しいお菓子を!もっと社員を幸せに!常に前を向いていこうという姿勢はこれからも持ち続けてますよ。


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★取材を終えて
もともとお菓子が好きなわけではなかったという長沼氏。
目の前にあるものに夢中になることで、自らもスイーツを愛し、「きのとや」をここまで成長させた。

「札幌を世界的なスイーツの街に!」という「スイーツ王国さっぽろ」構想を自社のことよりも熱く語った長沼氏。
活き活きと楽しそうに夢を語る長沼氏の話にいつしか惹きこまれ、自然と明るく、楽しい気持ちにさせられた。

長沼氏の「スイーツ王国さっぽろ」が実現すれば、お菓子が大好きな子ども、甘いものを好む女性、スイーツを愛する全ての人に大きな幸福をもたらしてくれるだろうと、期待で胸が騒いだ。

「やっぱり夢を持ち続けていたいですね!」と語る氏の夢が叶うことを、一札幌市民として、一スイーツを愛する者としては願わずにいられない。

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★関連ウェブサイト

株式会社 きのとや
http://www.kinotoya.com/index.html


スイーツ王国さっぽろ
http://sweets-sapporo.com/index.html


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